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いろいろありすぎて 8 [家族]

「その7」の続きです。

父がのび太をどこぞのビジネスホテルまで送って、チェックインまで見届けたそうです。

兄も東京に帰ったので、その日は久しぶりに両親と私の3人だけの夕食でした。

新たな事件はここから。

父が入浴するので、着替えを母が2階へ取りに行った時のこと。私の部屋のほうから何だか物音がする。よくよく耳を澄ませて聞いてみると、「まうちゃん、まうちゃん」と誰かが呼んでいるような気がする、と母が慌てて降りてきました。

父が私の部屋まで行ってカーテンを開けてみると、部屋続きのベランダにのび太がいたのだそうです。どうやら駐車場の雨どいやエアコンの室外機を足場に登って来たようでした。とりあえず下に下りるよう言い、玄関に回らせたものの、中に入れるのは躊躇われます。情が出てしまうからです。

私は出ないほうがいいだろう、ということで両親が玄関の扉越しに応対。のび太が「私のどこが悪いのか教えてください」と言っているのが聞こえてきます。「離婚するのも手続きがいるんでしょ?」とも。

何だか悲しい、というか情けなくなってしまいました。一人で上海に帰る勇気もないのかと。
それに今になってまだ、こうなってしまった状況が把握できていないし、私達はのび太に一人で考える時間を与えるつもりで上海に返そうと思って、本人にもそう伝えたのに、のび太は追い出されたと思っているのだと思います。それでどうしても納得がいかなくて、それでも私と一緒にいたくて戻って来たのでしょう。

一言何か言ってやりたいとも思いましたが、顔を見たら決心が揺らぐのでそのまま無視しました。その代わり両親が「とりあえず上海に帰りなさい」と何度も言い続けて、やっと諦めてホテルに戻って行ったようでした。

翌日、父がもう一度ホテルまで行ってのび太に会ってくる、と言いました。


「その9」に続く



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コメント 2

sirene

上海に帰りたいと思っていたのが やっぱりまうさんのことが一番と思ったのでしょうか
2階まで上がったところまでは ちょっとロミオとジュリエットですね ^^; (なんて状況じゃないですねm(  )m
窓の外から まうさんを呼んでいるなんて 悲しいですね。ホント。。。

by sirene (2010-12-24 20:45) 

rinrin

まうさん、確かお誕生日でしたよね?
せめて今日だけでも心穏やかに過ごせますように。
素敵な1日になりますように。
情けないお気持ち分かります。そしてジレンマ…
本当に本当に辛いですね。
でも今日だけでも、ゆっくりしてください。
by rinrin (2010-12-25 06:26) 

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